三重県伊勢市を本拠地として活動するアマチュアオーケストラです。


記事のアーカイブ

2024年04月07日 12:45

伊勢管弦楽団 第42回定期演奏会

伊勢管弦楽団では、今年2024年5月19日(日)に、第42回定期演奏会を開催いたします。皆様のご来聴を心よりお待ち申し上げます。伊勢管弦楽団  第42回...

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2024年03月20日 18:22

プロコフィエフの「ロメオとジュリエット」

Ⅰ.プロコフィエフの生涯 プロコフィエフは、1891年4月11日(新暦23日)にウクライナのソンツォフカという農村に生まれた。父親は農業技術者、母親は農奴の家に生まれた。母親は、6歳の時にロシアでは農奴解放となったという時代背景もあり、すぐれた知性と音楽性を発揮できて、ピアノも演奏していた。プロコフィエフは5歳半から作曲を始め、ペテルブルク音楽院で10年間学び、1914年にはピアノ科を主席で卒業した。また、1917年のロシアにおける社会主義革命の後1918年にシベリア、そして日本経由でアメリカに向い、1920年代はヨーロッパで生活してピアノ協奏曲第3番をはじめ多くの名曲を作曲し、ピアノも演奏し

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2024年03月08日 08:37

交響曲「大地の歌」について(その2)

Ⅰ はじめに今回は、「大地の歌」について、主要動機の分析などをはじめとして、各楽章の解説をさせていただきます。マーラーは、「さすらう若人の歌」「子どもの不思議な角笛」「なき子をしのぶ歌」「大地の歌」など、数多くのオーケストラと独唱(~重唱)による楽曲などを作曲しましたが、「大地の歌」だけをわざわざ交響曲としたのは、 主要楽章である第1・第6楽章が明らかにソナタ形式によっていること、それ以上に全楽章を通して、一貫して共通した動機で、全曲がまとめられていることが大きいと考えます。マーラーが緻密な構成感、論理性の中に、実に多様な表現を実現させたという点でも、「大地の歌」は稀有な曲といえるのではないで

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2024年01月20日 08:41

マーラーの交響曲「大地の歌」(その1)

はじめに 伊勢管弦楽団では、団員の情熱や熱烈な団友のご助力もいただき、これまでに定期演奏会などでマーラーの全11曲の交響曲中10曲を演奏してきました (未完成の交響曲第10番は、第1楽章アダージョのみ)...

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2023年05月07日 17:55

ベートーヴェンの交響曲第3番変ホ長調「英雄」

「奴もまた俗人であったか!」ナポレオンが皇帝の座に着くや、激昂したベートヴェンは楽譜の表紙を破り捨てたという。現存する浄書譜表紙の「ボナパルト」の文字が削り取られ、イタリア語で「Sinfonia eroica」とベートーヴェン自身が書き直しているのを見れば、この逸話も事実なのだろう。ウィーンから見れば敵将のナポレオンを、世間の非難に屈せず賞賛していたところにその精神を解く鍵がある。彼は世界的視野で、共和制の時代を担う人間像を待望していたのではないか。イタリア語の「eroica」は形容詞で、「Sinfonia...

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2023年04月08日 14:51

リヒャルト・シュトラウスの「死と変容」

はじめに リヒャルト・シュトラウス(1864-1949)の生涯については、2017年の第36回定期演奏会の前に「ばらの騎士」などについての原稿(2017年1月22日掲載)の中で述べましたので、ご一読いただければ幸いです。R.シュトラウスが交響詩を数多く作曲したのは、1886年から1898年まで、すなわちR.シュトラウスの20代から30代にかけての青年期~壮年期で、この時代にR.シュトラウスは7曲のしばしば演奏される交響詩を作曲しました。当時シュトラウスは次のように語っていました。「新しい思想は新しい形式を求めねばならない。リストの交響作品では、詩的想念が同時に形式を作る要素になっており、リスト

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2023年04月02日 08:21

伊勢管弦楽団 第41回定期演奏会

伊勢管弦楽団では、今年2023年5月28日(日)に、第41回定期演奏会を開催いたします。皆様のご来聴を心よりお待ち申し上げます。伊勢管弦楽団  第41回...

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2022年12月04日 14:15

第10回松阪の第九

2022年12月25日クラギ文化ホールにて開催の第10回松阪の第九に伊勢管弦楽団が出演します。日時2022年12月25日日曜日開演14:00(会場13:20)皆さまお誘いあわせの上ぜひご来場ください。詳細情報、チケット情報はこちらよりご覧ください。松阪市ホームページhttps://www.city.matsusaka.mie.jp/site/kuragi-hall/daiku.html

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2022年12月04日 12:00

小山喜雄先生を偲ぶ「おおきんなコンサート」

伊勢の音楽文化発展に貢献された故小山喜雄先生を偲び、先生がご活躍された時代の思い出に残る音楽演奏会が開催されます。会場:シンフォニアテクノロジー響ホール伊勢 大ホール 日時:2022年12月4日(日)14:00開演(13:00開場)曲目:G.プッチーニ作曲「交響的前奏曲」L.V.ベートーヴェン作曲「交響曲第九番 ニ短調(合唱付き)第4楽章※伊勢管弦楽団の演奏のみ記載

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2022年11月13日 13:45

メンデルスゾーンの交響曲第5番「宗教改革」

Ⅰ はじめに 伊勢管弦楽団では、2022年12月25日のクリスマスに「宗教改革」交響曲を演奏する機会をいただきました。メンデルスゾーンの生涯については、以前に指揮者の部屋で紹介し、拙著にも転載しましたので、ご一読いただければ幸いです。ベートーヴェンの第9交響曲第4楽章の前に「宗教改革」を演奏するという意図としては、ベートーヴェンが第9で歌い上げている人類愛とメンデルスゾーンのキリスト教への傾倒に共通する要素が少なくないことがあります。そこで、「宗教改革」の成立の背景から述べたいと思います。Ⅱ 「宗教改革」交響曲の成立の背景 メンデルスゾーンは、1809年2月3日にハンブルクで生まれた。父のアブ

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